資産運用って何？初心者向けに分かりやすく解説

今回は資産運用の概要やメリット・デメリットについて、分かりやすく解説していきます。

資産運用とは

今手元にある資産をどのような資産クラスに配分するかを考え、実行することを「資産運用」と言います。

※資産クラスとは

アセットクラスとも呼ばれ、投資対象となる資産の種類や分類のことを指します。

主に資産価値を増やすこと・減らさないことを目的に、株式、債券、投資信託、不動産、金、預貯金など異なる資産クラスに配分し運用することを指します。

投資と資産運用の違い

投資とは、将来的に資本を増加させるために現在の資本・資金を投じる活動を指し、広義では自己研鑽や人間関係においても使われる用語です。
特に金融においての投資は、「資金を増やす」ことを重点に積極的に資金を投じるという意味合いが強いです。

一方、資産運用とは資産を増やすことだけではなく、減らさないこと、蓄えること、バランスをとること、なども含めて、異なる資産クラスに配分することを指す為、投資よりも広い意味合いで使用されることが多い用語です。

運用対象の種類

運用対象は様々ですが、代表的なものをいくつか紹介します。

預貯金：銀行や信用金庫などの預貯金口座にお金を預けることです。流動性の高さが魅力ですが、一方でインフレの影響で貨幣価値が下がってしまうリスクもあります。

外貨預金：米ドルなどの外貨で預金をすることです。日本よりも金利が高い国の外貨で預金をするとより多くの利息を得られる可能性がりますが、良くも悪くも為替の影響を受けます。

株（株式）：企業が事業に必要な資金を調達するために、発行しているものです。株を買い、保有するということは、出資者となり、会社のオーナーの一人になることを意味します。

債券：国や地方公共団体、企業などが資金調達のために発行するものです。利払日に利息が支払われ、満期となる償還日には、額面金額が払い戻されます。お金を貸す代わりに利子をもらう、というイメージです。

投資信託：投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用のプロが株や債券などに投資・運用する商品です。お菓子の詰め合わせパックみたいなイメージです。

金（GOLD）：実物資産である金に投資をすることです。実物資産の場合、盗難や紛失のリスクがあります。

不動産：土地や建物などの動かすことのできない財産のことです。

資産運用のメリット・デメリット

資産運用はお金が増える魔法のようなものではありません。
メリットとデメリットの両方の側面がありますので、しっかりと理解した上で自分にとって必要かを判断しましょう。

資産価値の変動・インフレ対策

資産価値が変動することはメリットでありデメリットでもあります。
現時点で自身の資産が現金100%だった場合、そのうちの一部資金で株式投資を始めることにより株式の値上がり益・配当金・株主優待等のリターンが見込めるようになります。しかしながら一方で、株価の値下がりによる損失を受け入れる必要があります。
これらは可能性の話であり将来のことはわかりませんが、仮に現金100%の場合にインフレが起きれば現金の価値は下がってしまうことを考えれば、現金100％なら絶対に安心とも言い切れません。

つまり、値動きの異なる資産クラスを複数持つことで比較的マイルドな値動きを目指し、どんな未来になろうとも致命的な大失敗だけはしないよう備えること、そして適正なリスクをとり続けることで資産価値を増やしていくことが目的でありメリットと言えます。

経済・金融に関する知識が身に付く

資産運用を行っていく中で、日々の経済ニュースに関心を持ち、経済・金融に関する知識が身に付きます。
また、得られた知識はビジネスの場やその後の資産運用の判断材料として活かすこともできますのでメリットと言えます。

お金が増えるまでに時間がかかる

比較的価格変動幅の大きい株式投資であっても、過去の実績から期待リターンは年平均利回り5～8%程度と考えられています。
お金が増える実感を得るには、基本的には長い時間がかかることを覚悟しておく必要があります。また、資金が少ないうちは投資によって得られる収益よりも労働によって得られる収入の方がはるかに大きいケースがほとんどだと思いますので、退屈だと感じることもあります。健全な資産運用を行うのであれば、運が良ければその日のうちにお金が数倍になるパチンコや競馬のような刺激的な体験はないものと考えておきましょう。